21_21 DESIGN SIGHTで開催された「野生展:飼いならされない感覚と思考」に向けてインスタレーション作品”Finding Perceptions”を制作しました。人類の思考の根源となる野生に焦点を当てた同展のテーマを紐解き、その本質に迫るビジュアルコミュニケーションに挑みました。

21_21 DESIGN SIGHTで開催された思想家で人類学者の中沢新一氏のディレクションによる「野生展:飼いならされない感覚と思考」。同展のインスタレーション作品”Finding Perceptions”を制作しました。この展覧会は、人類の思考の根源となる野生に焦点を当て、現代における野生とは何か、内なる野生をどのように見いだすかを作品や資料を通して紐解くものです。”Finding Perceptions”は、明治時代の博物学者・南方熊楠が描いた「南方曼荼羅」と呼ばれる模様を視覚化し、脳の未開拓な部分の可視化に挑んだ作品です。南方は、野生を取り戻すことによって物事の結びつき「縁起」が見えるようになり、新しい発見や発明ができると考え、独自の科学方法論を確立した人物です。”Finding Perceptions”では、「縁起」を無数の神経細胞が結びつく巨大なネットワークである脳になぞらえ、南方曼荼羅が意味する、万物は繋がり互いに影響し合っているという華厳経の思想を体験することができます。

Shift the

Perceptions
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360度カメラが来場者を発見するとニューロン(神経細胞)間に電気信号が伝わるかのように映像が反応し、カメラが捉えた空間は環境マッピングによってリアルタイムで映像に反映されます。来場者は作品と一つになり、まるでインドラの網の宝珠のように球体内に組み込まれます。宝珠と現実空間が相互反射することで、一つの宝珠に宇宙のすべてが収まるというダイナミックな生命観=”一即多、多即一(ひとつは全体であり、全体はひとつであること)”を表現しています。

”Finding Perceptions”は、作品を体験することで無意識の内に展覧会のテーマと本質を理解することができます。美術館におけるこのような非言語のビジュアルコミュケーションは、言語や文化を越えて多くの人の美術鑑賞をより深く豊かなものへとシフトさせます。

Credits

Creative Director/Producer
Toshiyuki Hashimoto(The Shift)
Technical Director
Seiya Nakano(aircord)
Software Developer
Hisaki Ito(aircord)
Sound designer
JEMAPUR
Superviser
Shinichi Nakazawa
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